会社に「従順」なだけの人材になっていませんか。

賢い働き方

一昔前は、就職することはその会社に人生を捧げるくらいの気概が求められるような社会の雰囲気がありました。今ではワークライフバランスという言葉もあるように、個人の会社への依存度は下がり、より多様な働き方が認められるようになりました。しかしそのような世の中の変化の中においても会社に「従順」すぎる人間が非常に多いと筆者は感じています。

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会社に「従順」な社員とは

会社に「従順」な社員とは具体的にどのような社員のことを言うのでしょうか。給料をもらって働いている以上、会社の言う通りにすることは当然だと考えるのは最もなことです。私の考える会社に「従順」な社員とは以下の特徴に当てはまる社員のことを言います。

特徴①自分の意見を言わない

一つ目の特徴は「自分の意見を言わない」です。特に上司など目上の立場の人間に対してその人の意思・判断と異なる意見を言わない人のことです。言わないだけならまだマシで、そもそも自分の意見を「持たない」「持つ必要もない」と考えている人もいるように感じます。

確かに会社は意思決定の権限基準が明確に決められているため、「最終的には」組織や会社の決定に社員は従わなければなりません。しかしだからと言って「最初から」自分の考えを持たない・言わないで良いというわけではありません。このような社員には「波風立てずに会社に従います」という考えがあり、根底には「悪目立ちしたくない」「嫌われたくない」という自己防衛心理が働いているケースが多いです。

特徴②残業したり、仕事を家に持ち帰っている

二つ目の特徴は「残業したり、仕事を家に持ち帰っている」です。会社に従順な社員は「No」といえないことが多いです。その結果、自分の業務量を自分でコントロールできず、必要以上に残業を行っているケースが多いです。また、本人が意識しているかは分かりませんが、会社への「従順さ」は似たような周囲の社員とアピール合戦になりやすい傾向にあります。周りの人が残業や休日出勤をしていると、「私もやらなきゃ」という気持ちに自然となってしまうため、本来工夫や効率化によって時間内に業務を終了できることであっても、残念ながら残業の方を選択してしまうのです。

特徴③自分の強みが何か答えられない

三つ目の特徴は「自分の強みが何か答えられない」です。これが最も致命的な特徴です。多かれ少なかれ、給料をもらって働いている以上会社に対して何らかの「価値」を提供しなければという気持ちになると思いますが、これは個人の「強み」と大きく関係します。

例えば「プログラミング」「簿記」など具体的なスキルがあり、それが自身の仕事で活用できている人は、そのスキルが強みになります。人を惹きつけるカリスマ性を持っている人は、その人間性が強みになります。

では特に強みとなるスキルも人間性も持ち合わせていない場合はどうするべきでしょうか。正解は自分が何を強みにして会社に貢献したいかを考え、そのスキルや人間性を磨く努力をするです。しかし多くの人はこれができません。そして、手っ取り早く会社にアピールできる強みとして、「従順さ」を身に着けるようになるのです。このような社員が、タイトルで述べている「会社に従順なだけの人材」になってしまうのです。

会社に「従順」な社員のメリット

ここまで否定的なニュアンスで会社に従順な社員の特徴を取り上げてきましたが、会社に従順であることにはもちろんメリットも存在します。多くの人は意識の有無にかかわらず、このメリットのために会社に従順な社員になっていると考えられます。

メリット①上司から気に入られやすい

一つ目のメリットは「上司から気に入られやすい」です。わざわざ説明する必要もないと思いますが、会社に従順な社員は「No」といえない傾向にあります。上司からすると、アウトプットの質はさておき自分の指示に素直に従って仕事をしてくれる部下はなんだかんだで好まれます。表面上「もっと自分の意見を持つように」という上司であっても、結局人間関係は感情で形成される部分が大きいですから、少なくとも円滑な上司⇔部下の関係を築くことができます。

メリット②特別なスキルが要らない

二つ目のメリットは「特別なスキルが要らない」です。上記「特徴③」でも述べたように、従順さには優れたスキルや人間性は一切必要なく、心の持ちよう次第で、今日からでも自身の強みとして発揮することができます。習得に時間や労力のかかるスキルと比べ、手っ取り早く会社に貢献できるように感じられるのです。

メリット③最低限の評価を得られる

三つ目のメリットは「最低限の評価を得られる」です。「会社に従順である」という評価項目がある会社はないと思いますし、むしろ「現状に捉われず変革に挑戦する」方が評価基準に値する会社が多いと思います。しかし人間関係と同じように人事評価にも感情が働きますので、会社のために尽くそうとする姿勢があれば、少なくとも能力が同等の人と比べるとそれなりの評価は得られます。皆さんの会社にも、そこまで能力があるように見えないのに出世している人、と聞いて思い当たる人がいるのではないでしょうか。

会社に「従順」な社員のデメリット

では次にデメリットを見てみましょう。

デメリット①つまらない仕事を振られやすい

一つ目は「つまらない仕事を振られやすい」です。会社には「誰でもできるけど、だれもやりがらない仕事」というのが存在します。このような仕事を上司が部下に指示する際に、もしあなたが上司の立場だったらどのような人に任せようと思うでしょうか。「常に自分の意見をしっかり持った能力の高い社員」と「Noと言わない会社に従順な社員」どちらに任せるでしょうか。このようなつまらない仕事は残念ながら従順な社員に割り振られてしまう傾向にあります。

デメリット②自分の時間や権利が犠牲になる

二つ目は「自分の時間や権利が犠牲になる」です。会社に従順であるためには、自分の都合よりも会社を優先する姿勢を行動で示す必要があります。その結果、有休が取れなかったり、多く残業や休日出勤をしたり、無駄な飲み会に参加したりせざるを得なくなり自分の時間や権利が犠牲になってしまう傾向にあります。

デメリット③ストレスがたまる。精神を病んでしまいやすい。

三つめは「ストレスがたまる。精神を病んでしまいやすい。」です。従順さは「態度や行動」で示すものですが、多くの場合、自身の「考えや感情」と一致しません。「期限短すぎでしょ…」と心では思いながら、言葉では「今日中にやります」と仕事を引き受けたり、「なんで私が…」と思いながら飲み会の幹事を引き受けたり。このような言動と感情の不一致がストレスに繋がり、適切にコントロールできないと精神を病んでしまう危険性があります。

デメリット④成長できない

四つ目は「成長できない」です。ここまでに説明してきたデメリットは「悪循環に陥る」ことに気づく必要があります。つまらない仕事を振られ、自分の時間や権利が犠牲になり、日々ストレスを貯めてしまうと、自身のスキルや人間性を磨くための時間や意思を持つことが非常に難しくなります。そうなると余計に「従順さ」以外に会社に貢献する強みを持つことができなくなり、タイトルにある会社に従順なだけの人材」として働く続ける以外の選択肢がなくなってしまうのです。

デメリット⑤転職や独立ができない

5つ目は「転職や独立ができない」です。転職や独立でキャリアアップを実現するためには具体的な実績やスキルが必要です。残念ながら「従順さ」では、独立して稼ぐ力には全くなりませんし、転職時の面接で「特別スキルはありませんが御社のために泥臭い仕事もなんでもします!」と言うのはとても恥ずかしいことです。会社に従順なだけの人材は、一生その会社にしがみつくという選択を否が応でも突きつけられてしまう可能性が高いことに気をつけましょう。上記の悪循環に陥っても、転職や独立の選択肢がないというのは非常に辛いことです。

会社に「貢献」する人材に

ここまで、会社に従順な人材のメリット・デメリットを述べてきました。おそらく多くの人は会社に従順なだけの人材になってはいけないと感じていただけたのではないでしょうか。とはいえ私が言いたいのは会社に敵対する人材になれ、ということではありません。

私は、会社に「貢献」する人材になるように皆さんにお伝えしたいと思っています。従順であることと、貢献することの最も大きな違いは「自分と会社、どちらのことを大切に考えているか」です。実は会社に従順な社員は、一見会社のことを大切に考えているように見えて、その根底には「自分(の利益)を守りたい」という自己本位の考えがあります。一方で会社に貢献する社員は「会社のために自分の力を使いたい」という会社に尽くそうとする考えが根底にあります。

ただし、会社に貢献することは、自分を犠牲にすることともまた違います。むしろ会社に貢献することを通して「自身の成長」に繋げられます。そしてそれは会社内にとどまらない優れたスキルや人間性となり、「人生の選択肢」を広げることにもつながります。この記事が、皆さんが働く上での行動指針にきっかけを与えることができたら良いと考えています。

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